March 20, 2014

コンサートが一つ一つ終わっていき
また新しいことへの準備が始まっていく
まだひと気のない早朝
アカデミックな建物と
あぁ外国だなぁ、と思う空の高さ
物凄い霧と寒さの中での撮影
楽器が耐え得る限られた時間内で
ケースから出したり閉まったりを繰り返し

カメラマンさんに自分が思い描いているイメージを
言葉で伝えることの難しさ
イメージのコンセプトに始まり
どうしてそのコンセプトに至ったのか
自分の哲学まで話さなければしっかりと交われない
その上英語には日本語のような奥行きや空間がなく
抽象的な表現や言葉がとても少ないから
なおさら伝えにくい

いつだったかアメリカに来たばかりの頃
大学で"Betrayal"をテーマに
7、8枚のエッセイを書くという課題を出され
まだ良くも悪くもシンプルな
英語という言語をあまり知らずに
なんとかページ数を稼がなければと
薄っぺらい恋愛?もののエッセイを書いたとき
「この同じ空の下を生きている」という部分に対し
"他にどこがあるの?"と
英語で添削され返された時を思い出す

笑ってしまうほど現実的で裏表のない思考に
逆に救われたりすることもあるのだけれど
私の言葉はどんな風に相手に伝わっているのかなぁと 
考えさせられる瞬間が多くある
私の思っているそのままの意味で
一度はしっかりと相手の中に届いていたらいいなぁと思う
その後は共感でも疑問でも否定でも
なんだっていいのだから