同じ国内でも時差のある広いアメリカで
微妙な時差ボケの中始まったオペラ公演
2,000人を越える客席はほぼ満席で
フィナーレではスタンディングオベーション
外国のお客さんの素直な反応はいつも豪快で
弾いている方は気持ちが良いのだけれど
でもなんだか
歌い手や演者を見ていて
私はここまで自分自身に興味を持てないし
自分をそこまで好きにはなれないなと思ってしまう
演奏をする者、演技をする者、
自分の精神や想いを裏方ではなく表で表現する者
そういう人前で芸をする人間特有のナルシシズムが
私と音楽との距離をいつも遠ざけてしまう
でもそれはきっと
私がまだ本物を知らないからなんだろう
知らないことだらけだから
生き続けていくことをやめられないのだし
知らないことを知りながら
少しずつ死に近づけるのならば
人生は辛くて当然と思っていたけれど
もしかしたら
それは素晴らしいことなのかもしれない
日々の経験に感謝しながら
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