September 19, 2013

シカゴ時代お世話になった楽器屋さんのフロント
たくさんのアーティストの方々の写真とメッセージ

奥にある真っ赤な壁の小さなサロン(写真下)では
リハーサルやマスタークラスをさせて頂いたりして
飾られている絵画の一つが
恩師であるザハール・ブロン氏に
なんとなく似ている気がして
いつもピリッと身が引き締まる思いだった

私が初めてこの楽器屋さんを訪れた時
ヴァイオリンドクターに
「パジャマでこの辺を歩いているヴァイオリンのすごい子が最近来た、という話を噂を聞いていたけど、それは君のことだったんだね!」と
笑って言われたのを今も覚えている
きっとヴァイオリンではなくパジャマのすごい子だったのだろう… 

当時私は、大学と中でつながっている寮に住んでいて
家と大学という区別も全くなく
またこの楽器屋さんも大学の隣に位置していたので
パジャマにしていた、お猿さんのついた何ともダサすぎる
某アーティストのツアーTシャツをほぼ毎日のように着ていて
当時組んでいたクァルテットのリハーサルにも
毎度のようにそのTシャツを着て行っており
「君は猿が大好きなんだね。」とメンバーによく言われていた
特に猿が大好きだったわけではもちろんなく笑
きちんと身なりを気にするような気持ちの余裕も時間も
単純にほんとうになかったんだなぁと思う

そんな当時の私は、こんな素敵な空間へも
そんなお猿のついたパジャマで来てしまっていたんだなぁと
髪振り乱して生きていた頃の自分への想いと少しの恥ずかしさに
なんとなく歯がゆい思いがする
Bein & Fushi Inc. @ Fine Arts Building

September 18, 2013

久しぶりのシカゴ
大好きな老舗楽譜屋さんにて
掘り出し物の楽譜を調達

ドアを開けた瞬間の楽譜の匂いは
本屋さんや図書館のそれともまた違う
不思議なもの

そんなことを感じる余裕すらなく
ただひたすらに授業の合間を縫ってここへ駆け込み
目の前で必要な楽譜だけを探していた
忙しかった学生時代を思い出す

ここでくるくる回る椅子に座りながら
ゆったり働くおじいさんは
どんな珍しい楽譜も探してきてくれる

Performers Music @ Fine Arts Building on Michigan Ave.

August 15, 2013

長いようであっという間だった2週間が経ち
Green Valley Chamber Music Festival閉幕

色々な素敵な出逢いと発見があり
また自分自身も新しい気持ちが見えた日々でした

なかなかこれだけの数の生徒を一気にサポートし
一緒に演奏する機会は今まであまりなかったけれど
最後のコンサート終了後
生徒さん、そして教授陣の皆に、
ここに来て、サポートしてくれてありがとう、
Thank you for your leadership!と言われたことで
救われた気持ちになりました

初めは何がなんだかよくわからず
緊張感でいっぱいだった生徒さんたちが
最終日に近づくにつれ
よし!オケや室内楽はどう弾くかわかってきた!というような
自信に満ちた表情で音楽をしているのを見るのも
私の幸せの一部であり
皆素直で一生懸命で
"良い"生徒を教えることだけが幸せじゃない
という意味が少しわかったような気がします

アメリカの"褒める"教育にも
初めてこのような形で直面し
何がほんとうの優しさかを考え
また、音楽家として生きていくこと
音楽家としてだけ生きていける人間の厳しさも
ほんとうの意味で考え直すきっかけになりました

色々な人間がいて
色々なやり方があり
色々な育て方がある

そもそもゴールなど存在せず
音楽でのゴールは一つじゃないし
色々な種類のゴールがあって
色々な見方、関わり方、
答えはたくさんある
そういうものを
まだ若く、ただ純粋に音楽に触れ
音楽が好きな生徒たちに
伝えられていたらいいなぁと思いながら

*写真*
(上)音楽祭中盤、室内楽のコンサートのあったGreen Valley Presbyterian Church
(中)Faculty concertゲネプロ風景。永年ロサンゼルスフィルコンサートマスターを勤めたA. Treger氏、ピアニストM. Suk氏、ヴァイオリニストOleh Krysa氏の息子であり指揮者のT. Krysa氏ら
(下)ほぼすべてのコンサートを行ったDoc Rando Hall

August 01, 2013

Green Valley Chamber Music Festival

今週から講師陣のアシスタントとして、
講師陣のサポート、オーケストラのコンサートミストレス、
受講生への指導をさせて頂いているGreen Valley Chamber Music Festival

最終日にはソリストとして、
オーケストラとバッハのBrandenburg Concertoを弾かせて頂きます


日時:2013/08/02(金) 18:00開演 
会場:Green Valley Presbretarian Church, U.S.A.
曲目:Beethoven : String Trio in C minor
Ravel : String Quartet in F major他 

日時:2013/08/03(土) 15:00開演
会場:Doc Rando Recital Hall, U.S.A.
曲目:Vivaldi : Violin Concerto in G minor ("Summer")
Tchaikovsky : Serenade for Strings in C major他

日時:2013/08/09(金) 18:00開演
会場:Doc Rando Recital Hall, U.S.A.
曲目:Mozart : Oboe Quartet in F major
Haydn : String Quartet in D major他

日時:2013/08/10(土) 15:00開演
会場:Doc Rando Recital Hall, U.S.A.
曲目:Bach : Brandenburg Concerto No. 1 in F major (Violin Piccolo : Yuki Hashimori)
Beethoven : Symphony No. 2 Op. 36他

June 25, 2013

King of Stradivarius "Da Vinci" Concert

"Da Vinci"(1714年製) "Romanoff"(1731年製) "Lord Norton"(1737年製)と
三本のストラディヴァリウスが揃い
先日行われたClassic for Japan主催 "Da Vinci Concert" 

(株)H.I.S.代表取締役会長・ハウステンボス(株)CEOの澤田秀雄氏や
ワタミ創業者のわたなべ美樹氏をはじめとした錚々たる方々がお集りの中
私は、ストラディヴァリウス・サミット・コンサート2013でも
ベルリンフィルのメンバーが弾いていた
1731年製「ロマノフ」を弾かせて頂きました

ストラディヴァリウスは
"鳴らせる"までにはかなり時間がかかると言われていますが
出逢って手にした時の最初の距離が
楽器と自分とのお互いの歩み寄りで
時間と共にだんだんと縮まっていく時の感覚は
ほんとうに生き物のようで
人間はあまり好きとは言えないけれど
とても人間っぽいなぁ、と良い意味で感じられる
得難い貴重な時間でした

ヴァイオリンドクターである中澤宗幸氏から語られた
ストラディヴァリウスの歴史や
演奏後に色々な方々とお話しする中で改めて感じたのは
音楽はやっぱり一人でしか聴けないものなんだなぁ、ということ
あたり前だけれど
同じ空間で同じ音を聴いていても
二人として全く同じようには聴こえていない
こういう音自身だけのことを究極に突き詰めて考える時
あぁほんとうに人間は一人なんだなぁと改めて思う
でもそれは悲しいことではなく
それぞれに届く音がそれぞれに違うのは
素晴らしいことなんだと
こういう素晴らしい楽器こそが教えてくれたりする