May 18, 2014

久々の帰国から一ヶ月

リハーサルや生徒のレッスン
レコーディングの準備などをしつつ
友人知人、色々な方々に会いながら
改めて感じる母国日本の良さと
良い面があれば必ずあるネガティブな面
言葉ではうまく言えないけれど
日本という小さな島国にいると
折角自分の走りたいペースで走っているのに
後ろからもっと早く走れと煽られているような
そんなこの国ならではの煩わしさも感じるこの頃
でもアメリカのように
「自由」がすべてと言わんばかりの
開放感に満ちあふれた開けっぴろげな国のつくり
そしてそういう国の居心地の良さを好む人間が苦手な私には
日本のこの、小さな生き辛さが心地良かったりして 
そういう些細な引っかかりみたいなものを
みんながそれぞれに少しずつ抱えながら生きていて
思う様にはいかないものこそが
ほんとうは人生なんだろうと思いながら

そしてこの小さな国の
小さな人間たちの塊の中で改めて思うのは
同じような考え方や哲学をしていて
大きく分けたら同じ種類の方に振り分けられる人間であるのに
その中で違う理解をしている人間同士というのは
全く違う種類の人間同士よりもよっぽどややこしく
実は分かり合うのがとても難しいんだなぁということ

例えば
同じ宗教や同じ信仰のもとに集まっている者同士だったり、
ある特定の作家の書く文章に共感する者同士、
ある特定の音楽や歌手が好きな者同士など
同じ思想やものを好き好んでいたり信じているのに
違う理解をしている人間というのは
不思議だけれどもちろん必ずいて
そういう風に同じものの中なのに
違う考え方をしている人間というのは
違う種類の人間よりももっと"違う"人間であり
とても遠い
それならもういっその事
全然違う宗派であったり
全然違う哲学をしている人間同士の方が
よっぽど分かり合えたり救い合えたり
互いに人格者だったりする

なんだかわからないけれど
こういうそれ以上でも以下でもないただの事実を
改めてひしひしと感じる


*写真*
撮影中の一コマ