June 18, 2012

Happy Otosan Day

私の小さい頃から始まった留学もあって
父とは物理的に離れて暮らしている時間がとても多かった
でも"父と離れてる"なんて思ったことは今まで一度もない
遠いドイツでの母と二人っきりの生活では
夜暗くなっても家の中に母と二人しかおらず
あぁ、もうこの後どんなに遅くなっても
父は帰ってこないんだなぁと思ったりしたこともあった
家の中に最後に男性が帰ってこないことの不安は
異国ではもしかしたらとても心細かったのかもしれない
でも寂しいとは思わなかった
そんなこと考えもしなかった
どこにいようと絶対に父に守られていると思えたから

父は、私がまだ赤ちゃんだったにも関わらず
産まれたその瞬間、その時から
"自分の子供"という感覚ではなく
一人の人間が産まれてきたと思った、と母に聞いた
父は、父親らしくとか、娘を育てなければ、しつけなければ、
教育しなければとか、父親の威厳を示さなければとか、
そういうことがほんとうの意味で
とてもくだらないことだということをずっと知っていて
本当に初めの初めから私のことをいち人間として扱い
人間対人間として接してきてくれたことがよくわかる
自分の所有物ではなく一人の人間として扱い
そして絶対に信頼してくれているからか
父には一度も怒られたことがないし
〜をしなさいだとか、〜をしちゃダメだとか、
なにかに反対されたりしたことも一度もない
でもそうして、父から絶対的に信頼され
愛されてきたからこそ
私はそれに恥じない人間にならなきゃいけないと
いつも思いここまで生きてきたように思う

黙っていることの大切さや
もし自分がなにか特別なものをもっているのなら
それを隠していることの大切さ
そういうものはすべて
父のその、なにも語らない生きた態度から
自然と学んできたように思う
真面目な話なんて一度もしたことがないし
いつもするのは大好きなクラシック"以外"の音楽の話のみ笑 
でも母と父の話をするといつも
私と父が全く同じ考えや同じことを言っていて
よく驚かれる
そういう父と、今自分が同じような生き方ができていることを
とても嬉しく思う

産んでくれてありがとうとか
父と母の子供でよかったとか
今まで育ててくれてありがとうとか
理想の夫婦は自分の両親ですなんていうのは
伝えたいことでは全然ないし
それは全然違うもの

お父さんが大好きだとか
お母さんが大好きだとか
そんな言葉はなんの意味もなさなくて
自分自身のことが
好きでも嫌いでもないように
父や母のことも
好きでも嫌いでもない
でもそんな風に
あたり前に受け入れて生きていく存在として
そこにいてくれてありがとう

Happy Fathers Day*

No comments:

Post a Comment