January 20, 2012

first snow

東京の窓から見える雪を眺めながら
同じ雪でも
降る街によって
こんなにも表情が違うものかと
考えたりする

あの冬のドイツの真っ暗な朝
雪をキシキシと踏みしめながら
学校に通っていた時の雪
シカゴ交響楽団の奏でる
ずっしりとした交響曲を聞き終わって
シンフォニーセンターを出た時に
マイナス20度の世界の中
ちらついていた雪

そして今こうして
建設中の高層マンションの合間に見る雪

どれもみんな違った顔

いつかの教科書に載っていた
あの有名な詩のように
みんなちがって、みんないい。
なんて全然思わないけれど

私は太陽がサンサンと降り注ぐ
あたたかい場所よりも
寒いところのほうが
音楽を含め創作がはかどる
キンとする寒さの中
世の中は暗く静かで
どうしようもなく孤独で
街には見渡す限りの
見慣れない人種が歩いていて
でも自分の方が本当は"外国人"
そんな場所に
たった一人こもって
向き合って赦して
音楽だけをつくる時間が
ほんとうに大切だなと
懐かしい雪景色をみながら思う


*写真*
シカゴの学校の前
ダウンタウンを走る
有名な高架鉄道"L"

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