December 10, 2011

合間を縫って久しぶりのシカゴへ

久々にあの肌の切れるような寒さと
葉っぱのないか細い木々
ピンと張った朝の空気の中
モノトーンのコートに身を包み
モコモコの帽子に耳当てをした
防寒対策ばっちりのビジネスマンたちが
コーヒーショップに並ぶ列
朝も昼も夜も一日を通してずっと
同じようなどんよりとした曇り空
圧倒的な孤独と淋しさの場所

どこだってなんだってそうだけれど
観光で訪れた時のその街と
実際に住んでみた時のその街とでは
見せる顔が全然違うもの
ただ訪れた時には気づかなかったけれど
住んでみて初めてわかることもある
またその逆も

丸四年身を沈めたこの街の
変わらない街並を眺めながら思うのは
人は変わるということ
でもそれと同じくらい
人は変わらない
そして私も変わっている
ここにいた頃自分が考えていたことを
思い出して吐きそうになったりする
でもそれと同じくらい
吐きそうなくらいやっぱり変わっていない

お土産や御礼の品はいらないから
それなら良い演奏をもってきてくれ
と言うアシュケナージ氏の元
また彼が弾いてくれるたった数小節に
どうしてこんなにあったかい音が出るんだろうと
何度も涙をこらえながらレッスンを受け
充電をする

私は何をするにも時間ばかりがかかってしまう
でも近道を探すのではなく遠回りがしたいと
遠回りをしようと思って選んだ道
それを再確認したシカゴでの数日間


*写真*
すっかりクリスマスモードの
オヘア空港の通路とシカゴ交響楽団
そしてサンタさんと一緒に写真を撮る子供ちゃん@Macy's

2 comments:

  1. 地に足がついてる人間の多くは、遠回りする事で、いっぺん遠回りの様で近道な人生を歩めているのかもしれないと、思った事がある。

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  2. 可愛さ抜群、ヴァイオリンの天才、ゆう希は日本の宝です。。更なる成長をよろしく。。CD発売やリサイタルはまだか。

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