March 03, 2011

ジョン・レノンが歌詞を書いて
ジョン・レノンが曲を作ってジョン・レノンが歌う
そこには何の嘘もないのに
クラシック音楽は
音の可能性は無限にある中で
作曲家がなぜこの次の音をミにしたのか
またその次の音になぜドを選んだのか
そういうこと一音一音の理由は知る由もなく
自分が会ったことも話したこともない人の曲
ましてや自分が生きていたこともない時代の曲を
自分なりの解釈で弾く
私はそういうクラシック音楽は
今まで嘘があるような気がしていた

でも、ある人がこんなことを話していた
シンガーソングライターなど
自分が演奏する曲を自分で作曲し始めたのは
ビートルズが出てきてからのことで
それ以前のエルビス・プレスリーの曲は
彼が作っているわけではない
でも彼が歌うことで
もうそれは"エルビスの曲"として聴かれ有名になる、と
それに、例えばベートーベンの交響曲など
彼が全部のパートの音を一人で同時に出せるわけではないから
元々どんな音が鳴るかは作曲家自身にも想像でしかない
マーラーも弾きながらどんどん曲を変えていった、と
音や楽器は全部ただの借りものであり道具であり
演奏家みんなが作曲家だということ

クラシック音楽にとても矛盾を感じていた私は
その新しい言葉にまた少し許された気がした

どんなことであれやっぱり人間は
どこかで信じているものしかできないし生きれない
私もやっぱり自分の信じていないことはできないし
信じているものしか伝えたくないし嘘は言えない

怖がらずにひも解いてみればいいことは
きっとこれからも生きていてたくさんある


さて、今週から寒いシカゴを飛び出し
束の間西海岸へ*
1ヶ月ぶりの雲の上、なにしようかなあ。

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